Room 386

見晴愛や日常について

娘が産まれた

2023年4月9日、娘が生まれた
その時起こったことや感じたことを記事に残しておきたいと思い、思いつくままに書きます

突然のハスーイ

突然じゃない破水があるんかって感じだけど、4/8朝、それは突然来た
元々予定日は4/6で既に遅れており、前日4/7の定期健診でも、先生から「まだ全然降りてきていないし、まだまだだね~」なんて言われていた
促進剤を入れての計画分娩も来週4/13(だったかな)にしようか、ということで仮予約を入れており、「できれば自然で産みたいな」「4/13まで来るかもしれないよ」なんて話をしていた
前日の夜も金曜の夜ということで完全オフモードになっており、友達と妻と3人でネット麻雀していたw
そして妻が役満大三元を自分の包(パオ)で盛大に上がったところで、2:00頃にやめ、就寝した。

前日の麻雀の様子。今思えばこれが弾みだったか…(そんなわけはない)
※包(パオ):相手の役満を成立してしまった人はその責任として、相手が上がった時に全得点をその人に支払わなければいけないルールのこと。どうでもいいね

9:30頃、破水したかもしれないと妻に話され、驚いて目を覚ます。妻は5:00頃にお腹の痛みを感じて目が覚め、トイレに行ったところ、ピンク色の液体が少しだが出たとのこと
病院に電話し、破水かもしれないので来てくださいと言われたため、準備をして病院に向かった

緊急入院

11:00前頃、病院についた。天気は晴れていた。
この日は土曜日だったので、緊急外来の方の入り口から入った。
そして、いつもの診察室のある階ではなく、入院患者が入る病棟に向かう
確か東棟6F…だった気がする
ただ、コロナ対策により、自分は上がった先のエレベーターホールまでしか入ることはできなかった
まずは本当に破水かどうか確認してもらうため、妻は一人診察を受けに、自分はエレベーターホールに待つこととなった

10~15分くらいした頃だろうか、妻から電話が来て、破水だったことが判明
そのため、このままお産が進めば本日中、そうでなくても明日の6:00頃には促進剤を入れてお産にするとのことで、緊急入院することとなった
この時は二人して「マジか~…w」という感じで、唐突な事の進展に驚き半分、笑い半分という感じだった
妻もまだ体調に余裕がある状態に見えた

妻は入院のため、そのまま病棟の集合病室に入っていったが、自分は付き添うことはできなかった
というのもコロナ対策のため、面会や出産立ち合いについて以下のように定められていたため

  • 面会
    • 入室可能時間は13:00~16:00
    • 面会は2時間まで
    • 配偶者のみ
  • 出産立ち合い
    • 入室可能時間は13:00~18:00
    • 立ち合えるのは20:00まで
    • 配偶者のみ(確か)

今回はまだ出産まで進んでいないので、妻に合うのは「面会」になる
この時、時刻は12:00前。最速でも13:00まで入室できないというわけだった
この決まりについては事前に聞いていたおり、歯がゆい思いはしつつも仕方がないと指示に従い、自分は一時病院を離れることになった

時間つぶしと面会

車で来ていたので、駐車場のあるどこか昼ご飯のある場所を探し、近くのタリーズに入った
トマトのパスタ+コーヒーのセットを注文、味はまぁまぁだったw
こんな時だってのに、ときメモの佐倉さんと八重さんの漫画をアップロードした
「何やってんだろう俺w」とか思ってたw
(漫画自体はもともとこの日に挙げる予定で既に描き上げてた。流石にこんな日に描けませんよ…)

まぁそわそわしてても仕方ないし、まだ気持ちも余裕があって、時間つぶししてた
友達とLINEでもうすぐ産まれそうなんすよ~~みたいな会話をしていたのを覚えている

途中、妻からNST(赤ちゃんの心拍数などを見るストレスチェック)であまりよくない数値を出ていると連絡があり、不安だったが、妻が水分を取ったら回復したとのことだった(妻側が脱水状態だとよくないらしい)
NST周りで14:00ぐらいまでは面会できない(来ても妻がいない)状態だったので、OKになるまで長めにタリーズに待機

その後、OKが出たのでセブンイレブンにいって、差し入れを購入
妻は病院の昼食が間に合わなかったので、妻の昼食を買う
要望のあったおにぎりや、体が弱ってても食べられそうなウイダーインゼリー(いまだただの"インゼリー"だけど)とか消化のよさそうなものや妻の好きなサイダーや、ご褒美的なものとしてイチゴのショートケーキプリンみたいなのを買った
…今思っても無駄にいろいろ買ったw
多分何かできることを探していたんだと思う
何かしてあげたくて、できることは差し入れぐらいなので…

14:30頃、面会に入った
妻は周期的に鈍い痛みが来るが、まだ余裕のありそうな感じだった
周期のスパンもそこまで短いわけではなさそうだった
これが段々短くなって痛みも強くなり、本陣痛となるらしいが、子宮口も開いておらず、この時間でこの状態なら、今日のお産はなさそうとのことだった

2時間の面会はあっという間で、傍にいてやれないことを心苦しく思いながら病院を後にした
この日の夜は奈良漬けチャーハンというよくわからないものを作った
鬼滅の遊郭編の総集編みたいなのがやってたので、それ見ながらチャーハン食べながら妻とLINEしてた
チャーハンは上手かった(要らん情報)
妻は自分の作るチャーハンが好きで、食べたいと言っていたので、翌日ラップに包んで持って行ってくことにした。

妻から明日の朝までに本陣痛が来るかもしれないと連絡があった。
上述した通り、13:00にならないと立ち会えないので、もう少し遅くなってくれ~という気持ちと、早く産まれて妻が楽になってくれという気持ちが混在していた。

家族にも連絡して、みんなでいよいよか~とか、妻ちゃん安産だといいね、なんて話していた
Twitterにも落ち着かないなんてつぶやき、ネットの友達からも励まし?のリプをもらったりしてワクワクソワソワしていた

夜が更けていくにつれて、妻の陣痛の痛みが増し、そのスパンも15分に1回程に加速していた
とても寝れるような心境ではなかったけど、明日に備えて寝なければと思い、25:00くらいに就寝した

出産日当日の朝

6:00前、前日に6:00ぐらいに誘発剤を入れるかもしれないと連絡を受けていたのもあって、いったん目を覚ました
ちょうど妻からはLINEが来ていて、一睡もできなかったこと、夜中に激しい陣痛が来て悶えていたこと、子宮口が一気に8cmぐらい開いてたこと(10cm開くとお産に進むらしい)、今はLDR(分娩室)に入り、無痛分娩の麻酔薬を入れてもらって楽になったことを聞いた
本来ならもっと早く麻酔を入れるはずなのだが、夜中に急に進んだのもあって、病院の方もみんな驚き、慌てて麻酔を入れたらしい。
そのため、妻は余計に長く痛みに苦しんだとのこと、、可哀想に。。
LINEのやりとりをした後、少し寝る。

7:30頃、無痛の麻酔を入れたら進行がゆっくりになり、なんなら子宮口も遠くなってしまったため、促進剤を入れていくとの連絡があった
そして、それでも難航したら帝王切開の可能性も残っているとのこと
ここで初めて現実的な帝王切開の可能性を聞いたと思う
とりあえず、妻は麻酔で痛みから解放され、自分もよほどスピーディー産でなければ出産に立ち会えそうということで、二人で割と明るい感じでLINEをしていた
また少し寝る。

9:00頃、起床。こんな状態だからか、お産に自分が間に合わないという変な夢を見たw

11:00頃、妻からは促進剤が効きまくって地獄の痛みをまた食らってた、そのためまた麻酔を入れたとの連絡があった。
立ち合い可能時間になる13:00が待ち遠しかった。

出産の立ち合い

12:50、病院に着いた。雲一つない快晴だった。

雲一つない快晴だった

 

次に病院を出る時にはもう産まれているんだろう、、そんなことを思いながらLDRに向かった

LDRに入ってびっくりした
でかい椅子(起こしたベッド)に座る妻、周りには様々な医療機器やモニター、そこから妻の体に何本も管が伸びており、妻は酷くぐったりしていた
LINEで連絡を取っていた妻は割と明るそうな文体だったので、ギャップに驚いた

こちらがそんな反応をすると、向こうも重くとらえてしまうと思い、平静を装って片手を挙げ「よっ」と声をかけた
(なお、この挨拶は失敗だったので、これを見ている男性諸君はマネしないことをお勧めする)

そして先生から、以下の事が告げられた

  • 子宮口が7cm程度でお産ができる状態ではないこと
  • 促進剤を規定量入れたら、赤ちゃんの心拍が一時30まで下がってしまったこと
  • このため、少しずつ促進剤を足していき、進行するか様子を見ようと思うが、このまま進まなければ破水もしているため、帝王切開になる可能性もある
  • 現時点で帝王切開に切り替えることもよいが、どうするか?

事前に聞いておらず(おそらく事が起こってからあまり時間がなかったのもあり、妻も連絡する時間がなかった)、てっきり順調に進行していると思っていたため驚いた

妻と相談し、できれば帝王切開は避けたいとして、もう少し様子を見ることにする

ここから、促進剤と麻酔(痛み)のシーソーゲームが始まる…
促進剤を入れるとお産は進むが、酷い陣痛が襲ってくる、麻酔を入れると身体が緩むのかお産が進まない
そして促進剤を入れるとまた赤ちゃんの心拍が下がるかもしれない…
という状況で、促進剤を入れたり、麻酔を入れたりを繰り返していた
赤ちゃんの心拍は逆に160~180と高い数値を出しており、それはそれで心配していた
促進剤を入れるたびに妻は激痛に苦しみ、なるべくお産が進むように麻酔はぎりぎりまで入れないよう頑張っていたが、子宮口はあまり開かず、赤ちゃんも降りてこないまま、いたずらに妻の体力と時間を奪っていった

その間、自分は妻に話しかけるだけ…傍にいることしかしかできず、自分の無力感が辛かった
長くなりそうだと思い、途中軽食を取ったりしたが、妻は点滴で食べられないため、申し訳ない気持ちだった。

そして帝王切開

16:00頃、もう何度目かになる先生の診察の結果、これ以上待っても進行が望めないことから、帝王切開となると言われた。

妻も自分も、ここまで頑張ったのだから仕方ないという考えで、これを同意。
一応緊急手術扱いになるためもあってか、一気に手術や麻酔の説明を受け、同意書のサインを行い、16:45から帝王切開をすることとなった

この時間まで既に30時間以上、妻は陣痛に苦しんでいた
正直、自分は妻がこれ以上苦しむのが見るのが辛く可哀想だったため、帝王切開でお腹を切ることを差し置いても、これでようやく楽になれると安心していた
そして、いよいよ産まれるのだという実感も沸いていた

が、ここで助産師の方から、旦那さんは病院から出て行く必要があると言われてしまう
というのは、帝王切開は「手術」であり「出産」ではないから、「出産立ち合い」の規定外になってしまう。
そのため、旦那さんがいるのはNGということなると言われてしまった。
ここまで来てそんなことって…
ただ、機転を利かせたというか屁理屈というか、「面会」は可能なはずだから、面会入室可能時間ギリギリの16:00からの面会ということにし、18:00まで入れることはできないか?とお願いしてみた。
結果としてこれが承諾され、なんとか18:00まで入れることができるようになった
(今思っても、向こうの同情から来る計らいがあったように思う。ありがたい…)

帝王切開は通常なら1時間程で終わるため、おそらく間に合うと思うが、会えるかどうかは微妙な時間だった
そんな緊張感も持ちながら、妻は手術室のある階へ向かう
「面会」の自分は病室のある階からは移動できないため、エレベーターに乗っていく妻を見送った
酷く疲れており、この状態で手術をしなければならない妻が本当にかわいそうで、がんばれと伝え、涙が出そうになった。
その様子を見て、助産師さんから「仲良いですね」と言われてちょっと恥ずかしくなったw

ここから、誰もいない病室にただ待つだけの1時間が始まった
LDRから運んだ物の設置もすぐに終わってしまい、窓から見える綺麗な夕焼けを眺めていた。部屋の電気はついていなかったので、やけに綺麗に見えた
心境としては、緊張しつつも自分は変に客観的になるところがあって、
「いや~いよいよかぁ…」
「なんかドラマとかの当事者みたいだな」
「夕焼けにただ座って待ってる俺めちゃそれっぽいなw」とか思ってた
でもやっぱり緊張していたんだと思う。
何度も時間を確認して「もう産まれただろうか…」「もしかしたらもう娘がこの世に産まれているのかもしれない…」なんて思っていた。
この時、時計は17:30頃。面会できるリミットも近づいていた。

夕焼けの病室で、産まれた時に着せるドレスを眺めてた

そんな自分を看護師の方が見かねて声をかけてくれた
(多分夕焼けも相まって相当黄昏ているように見えたんだろうw)

看護師「落ち着かないですよね~w もう赤ちゃんも出てきて上にあがってくるだろうと思いますから、もう少しですよ」

ん、ちょっと待って?

俺「え?、えっと、それはもう赤ちゃんはお腹から既に出ているってことですか??」

看護師「はいー、もう出てきて、今は体を拭いたりしている頃かと。もう少ししたらこの階の新生児室に来ますよ。奥さんも無事で、赤ちゃんの少し後から来ると思います。」

娘もう産まれてたwww

ズコーって気分だったけど、「無事終わったようでよかったー!」という気持ちと「え!?もう!?この世に!?俺の娘がいる!??」という興奮でいっぱいだった
産まれた時に着せる予定だった白い服を持って、すぐに新生児室前のエレベーター前に出待ちした

娘と初の対面

ここからのシーンは自分は一生忘れないと思う
エレベーターの前で出待ちしていると、後ろから「かみそさんですか?赤ちゃん、もう来ていますよ^^」と声をかけられた
そう、もう赤ちゃんは新生児室に来ていたのだ
すぐ後ろの新生児室に自分の赤ちゃんがいるのに出待ちしているとはなんと間抜けな奴なのだろう(ってか早く知らせてくれよw)

看護師さんの案内に連れられて、新生児室に入って行く
すごくドキドキしていた
もうすでに泣きそうだった
4人ぐらい赤ちゃんが列に並んでいて、、その奥に1人だけ違うところに、、娘が居た

娘に初めて対面した

その瞬間、いろんな感情がこみあげてきて、涙がぼろぼろ出てきた
「やっと会えた」
「娘が産まれたなんて全然実感がないけど、ここに"居る"…」
「マジかよ…」
「今から自分は親なんだ」
「この子はこれからどんな人生を歩むんだろう」
とか…本当に色んな事を感じた。
今でもうまく言語化できないけど「産まれてきてくれてありがとう」が一番しっくりくるかな…
娘が確かにそこに存在していること、生きていることがとても嬉しかった
心から愛おしく感じた
娘も含めて新生児室の赤ちゃんは誰も泣いておらず、しばらく新生児室には自分の鼻をすする音と、機械の無機質なピッ…ピッという音が響いていた

そして、娘を初めて抱っこして、隣にいた看護師さんに写真を撮ってもらった
涙と鼻水でマスクはぐちょぐちょだったw
後で聞いたら、妻はその日抱くことができなかったので、自分が初めてこの子を抱いたことになる。自分が抱けなかったら、娘は産まれた日に親に抱かれなかったことになるので、本当に良かったと思う。

記録を見たら産まれた時間は17:08、病室で黄昏てるときにはとっくに産まれてたw
そして3600g超の巨大娘!
新生児室のどの赤ちゃんよりもでかかったw
こりゃどっちにしろ帝王切開だったかもしれないなwなんて思った

ふと時計を見たら17:50。面会時間ギリギリ。
間に合わせてくれた妻と娘、本当にありがとう。

その後、手術室から運ばれてきた妻と対面
体力精神共に限界というような状態で、娘が産まれたことを喜ぶ元気もあまりない様子だった。
破水があってから36時間。本当にお疲れ様。
無事に会えたこと、抱けたことを伝え、そして妻を労わる言葉をかけて病室を後にした。

最後にもう一度娘に会いに行って、そこで初めて泣いてる声を聞いてまた感動w
娘ともお別れして、帰路についた
気付いたら18:00を過ぎてしまっていた、スミマセン

宴じゃー!

こんなめでたい日は祝うしかねぇ!ってことでスーパーに行き、霜降り和牛ステーキを購入!時折り嬉し涙を目に溜めながら買い物したw
そうか今日は誕生日か!と気付き、コンビニで小さいケーキも買った
駐車場でおばあちゃんに電話で出産を伝えたり(親には病院で伝えていた)、Twitterに投稿したりした

病院に持って行ったチャーハンは妻は食べられなかった(帝王切開後は食べられない)ので、ステーキとチャーハンとビールで宴じゃー^o^

TwitterやLINEでみんなの祝いを読んだり返信しながら夕飯を食べた、幸せだったw
Twitterで仲良くしているあーさんがお祝いとして贈ってくれた、見晴の曲「SPRING DREAM」のピアノ音で演奏してくれたのを聴きながらの食事は最高に幸せTIMEで、酒も入って涙腺ゆるゆるだったから泣きながら笑いながら一人宴をしていたw
Twitterでは驚くほど多くの方からイイネやお祝いのコメントをもらって本当にありがたかった、娘よ!お前もうこんなに祝われてんぞ!幸せもんだなぁ!w
最後はソファで寝落ちした^o^

後日談

妻は手術から順調に回復、娘も健康に問題なし。
途中、自分がただの花粉症なのにコロナ疑惑がかけられ一時面会拒絶になったりもしたけど、一週間後に無事退院し、今に至ります。

自分は7月末まで育休を取得しているので、夫婦揃ってまずは夏まで育児に専念・奮闘する毎日です。
とりあえずなんとか楽しくやってます。

娘が産まれた感動は一生忘れないと思う。
とにかく元気で育ってほしい。
この子の人生が明るく楽しいものでありますように。